おじさんちに滞在して5日目のこと、愛犬のゴスに異変が起きました。
なんだか体調が悪そうなのです。
心配したおじさんは、ゴスを近くの犬猫病院に連れて行きました。
その間、私は一人で掃除機をかけたり、自分の衣服の洗濯をしたりして過ごしました。ただ、この家の洗濯機、英語表示なのはありがたいのですが、洗濯に異様に時間がかかる。この表示を見ればわかりますが、ドライまでに2時間半も。私の2、3日分なので量が少ないのに、こんなに時間がかかるとは!これ、イタリアでは普通なのかな。
この滞在中、大型犬のゴスゴスは、私に異様になついて、私が食事中でも、興奮して、なりふり構わず乗りかかってくるちょっと悪い子になっていました。
大型犬なので、よだれがすごくて、私のジーンズはゴスゴスのよだれだらけ。
実は、イタリア滞在中のボトムスはこの一本だけしか持ってきていません。あとは寝巻き用のジャージがあるので、何か事件が起きたらそれを履けばいいくらいに思っていましたが、フィレンツェは想像以上にシャレオツな街で、そんな格好をする勇気はありませんでした。
ゴスゴスのよだれのせいで、洗濯を何度もする羽目に。洗濯中はジャージしかないので、他人の家なのにほぼ自宅のような格好です。
ここで、この家でのワークアウェイの典型的な1日を紹介します。
【ワークアウェイの典型的な1日】
9:30 朝ごはん
11:00〜13:00 果物や野菜の収穫作業など
14:00 ランチ
15:00~17:00 お掃除か、果物や野菜を切ったり乾燥したりする作業
20:00 夕飯
これ以外は自由時間。でも、食事はおじさんと一緒に相談しながら作りました。
*水曜日はオフで、フィレンツェにおじさんと行きました。
こうしてみると、このワークアウェイはとても楽な部類に入ると思います。農作業的な要素が所々に入りますが、決して重労働ではなく、むしろぶどう狩りだの、日本人ならお金を払って楽しむエンタメ要素も入っているので、ガンガン畑で作業するのに向いてない人でも気負わずにできる感じでした。
実は、作業がさほどハードでないということは、来る前からワークアウェイの他のユーザーの方のレビューを読んで、分かっていました。ここを選んだ理由の一つです。アラフォーともなると、シミが気になり、いくら日焼け止めを塗ったとて、日光を長時間浴びるのには抵抗があります。しかも、スタミナもそんなにないし。
***
おじさんとゴスが午後に帰ってきました。
ゴスはなんだか調子が悪そうで、おじさんは翌日に、もう少し大きい病院に連れて行ってもらって検査するとのことでした。その翌日とは、おじさんが以前から、私をピサに連れて行ってくれると約束していた日です。私がメールでピサの斜塔を一度見たいと言ったところ、おじさんはピサに別荘があり、家族もその近くに住んでいるので、そこで週末を過ごそうと提案してくれていたのです。でも、行けなくなってしまいました。
残念・・・ではなく、実は、内心ホッとしていましたw。
というのも、ピサまでは車で2時間以上掛かるので、その山道をおぇぇ、おぇぇ、と言いながら爆走車で往復したら、多分死ぬなと・・・ピサには行きたいけど、走り屋のおじさんの車で行くのにはちょっと抵抗がありました。
おじさんと話し合った結果、ピサには私一人で行くことに!!!
やった〜!(ごめんね、おじさん、でもあの車でロングドライブしたら絶対吐いてまうわ)
というわけで、急遽、この日が最後の晩餐に。
この家を去る前に日本食を何か作ってあげたいと思い、何が食べたいかを尋ねたところ、天ぷらとの答えが。
なるほど!でも、天ぷらになりそうな野菜がない。キュウリやトマトを揚げてもねえ。
すると、ズッキーニの花はどうか?とおじさんから提案があり、庭でお花を採ってきて、揚げることに。
そもそも、ズッキーニのお花って食べたことがない。 うまいのか?
とりあえず、揚げてみた。粉の配合がイタリアンのフリットっぽくなってしまったけど、美味しい!
お花感はゼロ。むしろ普通に野菜の天ぷら。
ちなみに、こちらのお花も庭から摘んできましたが、揚げずにお部屋に飾りました。
ポンペイのグリーンガーデンでアンジェラに赤いバラをプレゼントされたのを思い出しました。イタリア人の家ってみんな赤いバラがあるのか!?
天ぷらだけではさすがに寂しいので、野菜カレーも作りました。
私は辛いのが好きだけど、イタリアのおじいさんに激辛カレーを提供して具合を悪くされては困るので、刺激少なめに仕上げました(実父が心臓が悪く、辛いものはNG)。
お味は、私は美味しかったのですが、おじさんから"Buono!"(美味しい)が出ず・・・!?
カレーは万人ウケする料理。老若男女問わず、受け入れられると信じていたのに、おじいさんは無言のまま食べ進んでいました。
なんだ、この微妙感じは・・・!!?
おじいさんはカレーを完食はしたものの・・・・Buonoが出なかったということは、カレーはあまりジイジの口には合わなかったのか!?それなのに頑張って食べていたのかな。。
( ̄▽ ̄)
チーズをのせてローカライズすればよかったかな・・・恩返しするつもりが、苦行を強いてしまったか・・いや、お世辞でも一言Buonoが欲しかった・・・orz
こうして、この微妙なカレーの食卓が、ジイジの家での最後の晩餐となったのでした。
㉝に続く。