先月末に大人になって初めての中間テストを受けました。
今オンライン留学中の東華大学で行われたテストです。
20年ぶりーーというのは若干サバ読んでいますが、久方ぶりには変わりありません。
他の若い学生さんたちとは違い、私はあまりにも中間テストから離れた時間が長かったため、試験範囲が発表されてから試験の日まで勉強するということがピンとこず、普通に仕事をしながらぼーっと試験を迎えてしまいました。
東華大学の試験は厳正な基準で行う正当なテスト
東華大学は試験もきっちりしていました。
自宅試験にはコンピューターのほかにスマホも必要
自宅で受ける試験は完全生中継で行われます。
どういうことかというと、
こういうことです⬇︎
オンラインなので試験監督はカメラ越し。
正面のカメラだけではスクリーンの後ろや周辺に見えないようにカンニングペーパーを忍ばすことができるからだと思いますが、側面からも、もう一つ自分の姿と机周辺を同時に映しながら行う必要があります。
これはHSKの自宅オンライン試験でも行われている方法。
オンライン留学といえども、厳密に点数を審査して成績をつけるのですね。
この2台目のカメラはみんな自分のスマホを使ってやりました。
こうすることでスマホで意味をこっそり調べることもできなくなるので、一挙両得です。
スマホはフル充電で臨むこと
なので、スマホは必ず十分に充電しておかなければなりません。
最初の筆記試験は2時間。動画撮影は電力を消費するので、フル充電しておかないと、途中で充電が切れたら試験は成立しません。
また、スマホの角度が甘かったり、試験中に角度が変わってきたら、先生に角度を指示されます。
そんなわけで、オンライン試験なんて、正直ネットで調べながらできるじゃん!と思ってしまいますが、全くそんなことは不可能でした。
もちろんズルをする気も無かったですが。
試験画面はサイトを離れると警告が出てアウトに
試験中はスマホカメラが試験画面を捉えているため、試験のウェブサイトから少しでも離れると、警告が出てアウトが1回つきます。
試験画面は一度入ると自動で全画面になる仕様になっていて、この画面を開いた後は、他のウィンドウにこっそり移動することもできない仕組みになっています。
Macユーザーの場合、通常時は全画面表示時でも3本指でスワイプすれば別ウィンドウにスライドできますが、この試験画面のときはそれをやると1回アウトがつく仕組みになっているのです。
私は仕事がIT関係なので、少々のテクノロジーに対しては「へ〜」程度にしか思わないのですが、自分が実際にエンドユーザーになって使ってみると、たとえ小さな機能でもすごく良くできているなあ〜と感心するものですね。
実際このアウトの仕組みを本番前の模擬試験の時に先生に試しにやってみろと言われて試してみたら、本当にアウトになりました。
完全に大学の勝ちです!
って、いや、カンニングなんか絶対しませんよ。
だって、成績悪くても誰も損しませんし、死にませんから。
現役の学生と違って、おばさんなんて気楽なもんです。
ただ、仕事をがっつりやった後の夜の試験3時間は正直疲労がハンパ無かったです。
中間試験の内容
中間試験は3月から進めてきたテキストの第1課〜第5課までが出題範囲でした。
筆記試験は2時間で、文法問題、穴埋め問題、類義語の使い分け問題、読解問題の正誤問題や段落に自分で考えた標題をつける問題、テーマに沿った小論文の問題などがありました。
私は典型的な日本人で、筆記が1番得意なので速攻で終わるかなと思いましたが、そうでもありませんでした。
終わった人は提出して先に休憩に入ることができましたが、私が終わったのはクラスで3番目くらい。
口語試験はテーマが与えられて、それについてスマホの録音機能を利用して自分で話を録音して提出するというものでした。
この試験も完全生中継で一斉に行います。
時間も決められていて、みんながせーので録音して、時間がきたら一斉に提出しました。
出題されそうなテーマは事前に環境問題、科学技術の変遷、歩行の利点などが出ると予想できたので、なんとなくシミュレーションはできていましたが、厄介だったのは、その場で与えられたキーワードを必ず組み込んで話さなければならないことでした。
例えば、口語試験では「以致」や「〜来~去」などを話に入れて話さなければなりませんでした。
筆記の小論文のときも「缘于」や「不得而知」などを5つの指定ワードを使うよう指示があったのですが、これらのワードを使うような展開に内容をもっていかないといけないので、自由作文よりも思考がかなり制限されてしまい、与えられた短い時間内にストーリーを組み立てるのは結構大変。
結局、口語試験は2分30秒ほどしか時間が与えられなかったのですが、私は思いっきりはみ出してしまい、途中でベルが鳴って「はい、しゅ〜りょ〜」。
最後に言おうとしていた2文くらいが言えず、その中に最後のキーワードを入れていたので、無念の終わり方をした口語試験となりました。
教訓:キーワードは全て前半にぶち込みましょう。そうすれば後半途中で終わりになっても一応課題をクリアしたことになります。
まあ、そんなこんなで試験は無事に終わりました。
試験はクラスの担任が採点するだけではない
担任の先生の話によると、答案は担任の先生が採点した後、コースの主任や担当者に送られてそこでチェックが行われるそうです。
そして、採点結果が妥当と承認されてはじめて正式な成績として発表されるということです。
たかが中間試験といえども、複数の人が自分の答案や口頭テストをチェックするというのです。
なかなかちゃんとしていますね。
試験の翌週にEqualsのインスペクションが入った話
東華大学のコースはEqualsという言語プログラム認証制度に合格しています。
中国でこの認証システムに合格しているのは東華大学だけのようです。
実はこの大学で勉強を始めるまでEqualsのことは知りませんでした。
ウェブサイトを見る限り、アジアではあまり有名ではないようで、欧米を中心に展開している認証制度のようです。
www.eaquals.org試験の翌週にこの機関が行う4年に1度のインスペクションがありました。
検査官が授業にやってきて、オンライン授業を参観し、品質などが基準レベルに達しているかを見るようです。
検査官は私たちのクラスにも来ました。顔出しはせず、授業だけ見られている感じでした。
検査官が来ることは事前に先生から聞いていたので、クラスに1人知らない人がいるなと思った程度でした。
こうゆう時はオンライン授業だとさほど外部の人がいても気にならないのでいいですね。
Equalsの検査官との座談会
Equalsの検査官は授業参観だけでなく、学生を対象とした聞き取りも行いました。
学生の中から代表者が6人ほど選ばれてZOOMで英国にいる検査官に話をきかれることになり、私も先生に頼まれて出席しました。
座談会と題されたこのミーティングには私のほか、欧米系の男子学生、コロンビア人の女子、インドネシア男子、中東系男子、アフリカ系女子が参加しました。
英国人の検査官が調査で聞いてきたのは、コースに参加して何が変わったかや、コースの改善点などでした。
私は全体的にこのコースに対しては内容も教え方も満足しているので、ハッピーですと伝えました。
面白かったのは、他の学生もみんな似たような意見だったことです。
経験則から、これだけ国籍がバラバラのメンツが集まると、必ず異なる意見が飛び出すものですが、このミーティングでは「そうそう、私もそう思う」という意見が多かったのがとても印象的でした。
座談会時の使用言語はレベルがバラバラの中国語ではなく、みんなの共通言語である英語で進行したので、誤解は一切なかったはず。
この座談会で、他のクラスの学生も東華大学のこのコースについてハッピーであるということが判明して、私もなんだかハッピーになりました。
ある男子学生は、クラス分けの時にちょっとレベルが下のクラスに入れられたと思ったけど、でも実際に授業を受けてみたらとても自分が満足のいくレベルと内容だったと話していました。
また、別の男子学生は、自分で勉強するだけだと、新しい単語に出会って、それで終わりだけど、このコースではその単語を実際に自分で使えるレベルにまでもっていってくれたと話していました。
男子学生は、冬休みは授業がないけど、もっとこのコースを受けたい!と熱く語っていました。勉強熱心ですね。
こんな感じで座談会は終始和やかな感じで進行しました。
私は自分のクラスの先生は当たりだと思っていましたが、みんながハッピーな様子からして、この学校の先生のレベルは全体的に高いのかもしれません。
良かった良かった。
というわけで、私は夏のコースも受けるつもりです。
ま、その前にまた期末試験がありますけど(やだ〜〜 )。