上海ひとり旅シリーズの前回[2]では、ひとり旅の夜は寂しいぞと書きましたが、この日は違いました。
漢院の違うクラスに来ていた女の子1人をランチタイムにナンパして、一緒に夜の外難(バンド)と浦東(プートン)に遊びに行ったんです。
中国あるあるだと思うのですが、中国や台湾で一人でふらふらしている日本人って女子より男性のほうが多くないですか?
単なる偏見でしょうか。
というのも実は、私が数日間通った漢院の中級クラスの同学们は私以外の全員が社会人の男性だったのです。
それで、夜のアクティビティにはなんとなく誘いづらかったので(勘違いされても困るしね)、お昼を食べに行った時に近くで食べていた初級クラスの若い日本人の女の子に声をかけました。
すると、是非一緒に行きたいとのことだったので、夕方、連れ立って出発!
外滩(バンド)も20世紀前半まで租界地区だったこともあって、重厚な西洋風の建物がずらりと並んでいます。でも、滞在している旧フランス租界とはまた違った雰囲気です。
アジア人にとって西洋風の建物や雰囲気はやはりお洒落なイメージが強いのか、近くの路地では新婚カップルの撮影も行われていました。
お洒落な場所には人が集まります。
この日も大勢の観光客やカップルが思い思いの時間を過ごしているようでした。
外滩(バンド)の側には大きな黄浦江という川が流れています。この川がまた、東京の隅田川なんかとは違ってお洒落なUの字型で、遊覧船なども多く行き交い、夜になると一気に雰囲気が良くなります。
外灘側の西洋建築は夜はすべてライトアップされて浮かび上がるので、雰囲気があるんです。
そして、川の反対側には浦东(プートン)の高層ビル群が!!
未来都市感がありますね。
この写真の高層ビルのうちのどれに登るか迷ったのですが、私はちょうど中央右側の栓抜きのような穴の空いたビルに上ることにしました。
なぜ栓抜きにしたのかというと、その右にある捻じれたビルは、当時出来たてほやほやで、この高層ビルの中で一番新しかったのですが、ちょっと傾いていると聞いたからです*1。
632mの高層ビルがそうそう倒れることはないとは思いますが、つい先日、深センの72階建ての超高層ビルが、地震でもないのに上下に揺れて、人々が我先にと非難した報道がありました。怖いですね。
さらに、手前の丸い玉がふたつ付いたタワーの東方明珠は、それ自体を夜景の写真の構図に入れたかったので、それに登ってしまったら画角に入らなくなくなるという理由で、栓抜きにしたのでした。
ちなみに東方明珠はテレビ塔で、捻じれたビルは上海中心というビルです。
ということで、高層ビルに上るために、外滩を後にして、川を渡ります。
川を渡るために乗ったのがこちらのゴンドラ。
川の下にはキラキラのトンネルがあって、その中を高速で駆け抜けます。
光の中に吸い込まれるように進んでいきます。
ドラえもんのタイムマシンみたいですね。
ゴンドラはあっという間に反対側に到着。
降りると急にザ・オフィス街!!という感じになります。
平日だけあって人がうようよ。
帰宅時間帯のようです。
栓抜きビルに行く途中に東方明珠(テレビ塔)の前も通ったら、「上海欢迎您(上海はあなたを歓迎します)」の文字が。
あざーっす。
捻じれたビルも間近でみましたが、やっぱり捻じれているせいか傾いているように見えました。
目の錯覚かもしれませんが、てゆうか多分そうですが、一緒に行った女の子とやっぱ上るの怖いね〜という意見で一致しました。
上海環球金融中心(上海ワールドフィナンシャルセンター)から見える夜景が素敵
栓抜きビルの正式名称は上海环球金融中心(上海環球金融中心、Shanghai World Financial Center, SWFC)といいます。
別名が「上海ヒルズ」というとピンとくる方が多いかと思いますが、実はこのビル、日本の森ビルが手がけたビルだそうです。
森ビルは日本では都心の高層ビルを数多く手がけていて、Mのマークがある以外にも、虎ノ門ヒルズや六本木ヒルズ、表参道ヒルズなど全て名前が「〇〇ヒルズ」なのでわかりやすいですよね。
私たちは夕方から登って、ちょうど日が落ちる頃から夜景まで見ることができました。
展望台は栓抜きの穴の上にあります。
つまり、すぐ下は穴で、足元はドーンとガラス張りになっているところがあります。
中国人は好きですねガラス張り!
写真がないのが残念ですが、最近ガラス張りは珍しくありません^^
写真を撮っていないということは、あまり怖くなかったのではないかと思います。
ただ、とにかくここは人が多く、写真を撮るにも一苦労でした。
三脚を置いて陣取っている人も多く、みんな夕景や夜景を狙いに来ているのが分かりました。
これではガラスの前に行くのも大変。
私も上海に三脚を持って行ってはいましたが、ここでの戦いには使わず、手持ち一眼レフの高速シャッターとアイフォンの二刀流で挑むことに。
夕景を撮りました。
アングルは横向きが綺麗に撮れました。
右手の東方明珠(テレビ塔)とUの字型の川にカラフルにライトアップされた遊覧船が映えポイントです。
この夜景のまとまり感が、私は好きです。
香港の100万ドルの夜景も好きですが、ビルが多すぎて写真を狙うときちょっと困ってしまうのですが、上海のプートンは东方明珠(テレビ塔)と川があるおかげで、狙いやすいです。
景色のメリハリですかね。
東京のような無限の都会ではなく、一箇所にものすごく目を引くものがある感じ。
昔メルボルンに住んでいた時も同じ感じでした。
住んでいた田舎のモーニントン半島から毎週金曜日の夜に車でネピアンハイウェイを飛ばしてシティに行っていたのですが、遠くにシティの高層ビル群が見えてくると、また来たな!と気分が高揚するような、そんな感じです。
東京だと全部高層ビルなので、都会にいながらにしてどこも都会で、もはやどこが都会なのかわからない状態でメリハリがないというか・・・分かりますかね?
ちょっとクラスな感じが名残惜しくて、ビルを降りてからもたくさん写真を撮ってしまいました。
上海ワールドフィナンシャルセンターはすっきりした外観の高層ビルです。
何かSF映画のような未来感のある雰囲気も気に入りました。
地上からも撮影したのですが、こっちもいい感じです。
とてもいい夜景が観れたので、なんだかちょっと興奮しながら家路に。
帰りはゴンドラには乗らずに普通に地下鉄に乗って帰りました。
この景色、実は今テレビでもたくさん見られます。
今、LaLaTVで放送中の中国の人気ドラマ《三十而已》(邦題:30女の思うこと)の舞台が上海で、毎回というほど東方明珠の夜景が登場します。
中国や中国語好きの方の間では有名なドラマですが、私は今回初めて見ています。
外灘の高級マンションやお洒落な自宅から黄浦江を眺めながらの生活は、ドラマとはいえ、やはり憧れます。
詳しいドラマの情報はこちら
上海ひとり旅[5]に続く。
◉前回のお話
*1:あくまでも勝手な噂ですので真実ではないはず