船旅の1週目は船酔いとの戦い
横浜を出港した船は太平洋の大海原に乗り出しました。
さて、船旅の最初の難関は・・・船酔いです。
よっぽど三半規管が強くない限り、大半の人が船酔いします。
そのため、船には大量の酔い止め薬が置いてあり、いつでもタダでもらえます。
でも、私は薬に弱い体質で、通訳もしなければならなかったので、酔い止めは2回くらいしか飲みませんでした。
酔い止め薬を飲まずに船酔いを防ぐ方法
では、私のように酔い止め薬を飲みたくない人はどうするのでしょうか。
私が有効だと思った方法は2つあります。
一つは、なるべく船の真ん中で過ごすことです。
どういうことかというと、船は進行方向に向かって左右がよく揺れます。
逆に左右に挟まれている中心部(魚の背骨の部分)は揺れが少ないのです。
なので、なるべく最初は真ん中あたりで過ごし・・・って、そんなにうまくはいきません。
でも、気持ち、できるだけ真ん中でバランスを取ると酔いにくい気がしました。
二つ目は、手首にリストバンドを巻く方法です。
手首に乗り物酔いに効くといわれているツボがあります。
そこを指圧するように押すか、突起のあるリストバンドを巻いて過ごすのです。
これも最初の1週間はやりました。
そのお陰か、私は4日目くらいにはもう船酔いは一切しなくなりました。
船酔いはひどい人は本当に苦しむみたいです。
そんな時は薬を飲むのが一番かも。
ひたすら海、海、海・・・でも海は美しく、雄大
船は太平洋をひたすらタヒチを目指して進みました。
無事にたどり着けば、人生2度目のタヒチです。
この時は豪華な水上コテージに泊まって優雅なひと時を過ごしたので、日本に帰る時名残り惜しすぎたのを覚えています。
2回目の船での到着はハネムーンの時の興奮とは違ったものの、タヒチの首都パペーテに着いた時にものすごく感極まったのを覚えています。
1回目とは全く異なる感情でした。
なぜならこの時、すでに2週間ずっと陸地を見ていなかったからです。
毎日仕事(通訳)に追われて忙しくはしていましたが、はやり2週間も海だけというのは人生で初めて。
ひたすら太平洋の大海原だけを眺めていると、いい加減、陸地を歩きたいと思うようになってきました。
本能なのか、陸が恋しくなったのです。
一方、海は表情が豊かで、朝日も夕日も昼間の青い空を反射した海もまた神秘的ではありました。
海は本当に美しい。
鳥も一羽も飛んでいない大海原のど真ん中を航行していると、日常がなんだか小さく感じてしまいます。
ある時は鯨が、ある時はトビウオの大群が、ある時はイルカが船の周りを飛んでいて、出航して1週間くらいで既に東京での暮らしとはなんだったか?と忘れそうになってしまいました。
ところで、トビウオって鳥みたいに長い距離を飛ぶんですね。
この時まで私は知りませんでした。
魚が本当に空を飛ぶなんて・・・。
赤道を越えて2週間ぶりの陸地へ
横浜を出航して2週間、赤道を越えて、最初にタヒチの山が見えた時は、本当に感動して
「陸だー!」
と飛び跳ねました。
映画「ウォーターワールド」で陸地に着いた時のようです。
陸がこんなにありがたいとは!
太鼓の音がドンドコと聞こえてきたので、ふと見下ろすと、タヒチの小舟が客船を出迎えてくれていました。
夕暮れ前に着いたため、この日はタヒチのガビさんの案内で、屋台(ルロット)で夕飯を食べたり、夜の街をぶらぶら散策。
船室の部屋割りはマッチングアプリのように鮮やか
寄港地では特に陸上に宿を取っていない限り、船に帰って自分の部屋で寝ることになります。なので、この日もとりあえず船に帰って就寝。
私が滞在した部屋は6階にありました。
全部で11階建て(12階建てだったかも?)のうちの6階だったので、窓はありませんでしたが悪くなかったです(スタッフなので窓がないのは当たり前)。
通訳(CC)の部屋割りは、通訳のリーダーであるCCCが決めます。通訳は英語の先生(GET Teachers)と同じ国際部に属しており、チームメートなので、船室もCCとゲッティーが一緒になるのが普通で、私はカナダ人のゲッティーとの2人部屋でした。
ラッキー。
なぜなら、3〜4人部屋になる可能性もあったからです。
2人部屋のほうが部屋が広いし、バスルームも2人で1つをシェアするので朝のせめぎ合いがなくていいんです。
それに、私のRoomie(2人部屋で同じ部屋になった子)は潔癖に近い綺麗好きの子だったので、2人で常に部屋を綺麗にしていて、ちょうど良かったです。そう、私も非常に綺麗好き。
これは本当にラッキーでした。
なぜなら、たまに他の同僚の3人部屋などを訪ねると、部屋の中がとっちらかっていてぐちゃぐちゃで、謎の物体が落ちていたり・・・絶対この部屋には住みたくないわ!という状況を何度か目撃することがあったからです。
その辺は船に乗る前にアンケートをちゃんととってくれて、綺麗好き同士など、相性のいい相手を組み合わせてくれていたようで助かりました。
私の場合は、CCCさんがマッチングをうまいことやってくれたなと思います。
次回は、この翌日のツアーのアテンドの話を書きます。
(3)「タヒチの海でエイとサメと戯れる」に続く。