3月7日から参加していた上海にある東華大学のオンライン留学が先日無事終わりました!
このオンライン留学については過去に2回ほど記事にしましたが、今回はコース全てが終わったので、総括したいと思います。
東華大学(东华大学)のオンラインコースについて
コースの詳細は過去記事を参照してください。
授業の出席について
過去記事にも書きましたが、私が参加したクラスは、中間テスト後にクラスメートが激減して、最終的に期末試験を受けたのは私を含めて5人だけでした。
途中から担任の先生はこのクラスを人数が少ないので、VIPクラスと呼んでいました。
でも、このレギュラー5人は私も含めてみんな真面目な生徒ばかりでした。
途中で脱落した人は大学院の授業や仕事で出られなくなったりいろいろだったようですが、私は在宅翻訳者という比較的融通の利く仕事なので、続けやすくラッキーだったなと思います。
ちなみに私は無遅刻無欠席の皆勤賞で、宿題もひとつ残らず全て提出したので、周りからはきっと「暇なオバさん」だと思われていたかもですが、そう暇でもありませんでしたぞ。
平日は月〜金でフルタイムで翻訳し、お昼休みと夕方の授業までの1時間を利用して晩御飯の残りの準備などを行い、夜中に英語コーチングの生徒からきた課題を評価し、週末の土曜日には英語の生徒に授業を行いつつ、掃除や買い物などの家事、日曜日にその後1週間のおかずの作り置きを作っていたらあっという間にイッテ Qの時間になって、あれよあれよと言う間にまた月曜が始まるという具合の1週間。
日曜日に1週間分の献立をまとめて考えるのは面倒ですが、その分平日に宿題などに集中でき、作業が楽になるのでこれもアリかと思います。
皆勤賞の自分を自分で褒めてあげたいと思います。
使用教材について
中国の大学のオンライン留学は北京語言大学などの市販のテキストを使うことが多いと思うのですが、東華大学はオリジナルの教材を作成して使っていました。
今回私達のクラスで使ったテキストは、調べてみると、実際の新聞やウェブの記事や著名人に関する記事が出典のものなどで構成されていて、オーセンティックな素材と言えます。また、中には上記大学の教材も紛れ込んだりしていて、ちょっと笑いました。
一つ残念だったのは全12課あったのですが、全て音声がなかったことです。
私は耳から聴いて習得する方が読むよりも好きなタイプなので、新聞記事に音声がないのはわかるのですが、先生が録音するなどして音声も付けてほしかったです。
一度リクエストして承諾されましたが、忙しかったのか、その後忘れ去られてしまいました。
それでも、これも奨学金をいただいたことを考えると、そこまで要求したら申し訳ないです。
テキストの進め方は、毎週1課ずつ進め、3課終わったところで復習を1週間して覚えてから、次の課に進む感じでした。後半になればなるほど内容の難易度が上がり、単語量も増えたので、最後の第12課はやらずに終わりました。
試験範囲も第11課まででした。
直近の期末試験について
オンライン留学の締めくくりは期末試験です。
詳しい試験の内容は書くことができませんが、これから挑戦しようとされる方のために試験のコツをちょっとだけ書きます。
口试(スピーキング試験)について
前回の中間テストでは、口试(スピーキング試験)で最後2つのキーワードを入れられず、不完全燃焼で終わってしまい、直後GWの河口湖で富士山を拝むまではなかなか立ち直れなかったのですが、今回は違いました!
前回の教訓を生かして、口试の準備を鬼のように行った結果、ほぼ完璧な回答ができたと思います。
試験準備は口试の準備しかやりませんでした!
それだけ苦手意識が強かったということです。
というのも、口語試験は普段授業で話すのとは違い、授業で習った成語などを入れてより理論的かつ文法のミスなく正確に話すことが求められます。
普段の私思うんだけど〜的なノリではなく、
据我了解~所谓--就是(私が理解するところによると、いわゆる〜というのはつまりーー)のようなちょっと硬い感じのノリで話すことになるので、普段よりも緊張してしまうのです。
問題の内容は、当日テストの瞬間になるまでどのテーマで質問されるかわからなかったので、どれで来てもいいように、とにかくあらゆるパターンを想定して、キーワードもできる限り多めに入れて、これでもか!というくらいの模範回答を作成して練習しました。
裏紙に書きまくって練習(下)。
何回も口に出していろいろ言ってみるうちに、自分の回答もどんどん進化していき、最終的にはとてもよい具合にまとまってきて、これはイケるぞ!と思っていたら、案の定本番でもバッチリでした。
想定していた絶対に入れなくてはならないキーワードは2つ予想が外れてしまったのですが(あとの3つは的中)、とにかく練習をたくさんした甲斐があって、急に言われたキーワードを2つ追加するのも全く苦になりませんでした。
これは自分でもちょっとびっくり。
スピーキング面での成長があった〜と試験後に手応えを感じました。
本番で出されたテーマが環境問題についてで、自分にとってはさほど難しくはなかったことも幸いでした。
とにかく、スラスラよどみなくしゃべれたことが良かったです。
口试の攻略方法
口试の問題は、とにかく自分の考えがAであっても、このキーワードを入れて答えなさいと出された瞬間に、そのキーワードに無理矢理自分の答えに入れこまないといけないのが難しい点です。
今回は後半の長文回答問題よりも、前半の短文形式の質問の方が、短文なのにその中に2つもキーワードをいれなくてはならず、面倒でした。
なので、試験準備の段階でとにかく先生が大事よ〜と言っている単語や成語などについては日頃からすぐにそれを使って文を作れるようにしておくといいのかなと思います。
阅读(読解問題)について
口語試験について自慢げに語っていたら、読解テストの結果が返ってきました!
結果は・・・思ったよりやはり点が伸びなかった。。。がっくり。
あと5点は取れると思っていた。。
最後やっぱ雑だったかな、どこか問題を読み間違えたかな〜などと、いろいろ考えなくもないですが。。
まあ良しとしましょう。
翻訳者がこんなことを書くと仕事を失ってしまいそうですが、読解力にやや自信なし。。orz
どうか身バレしませんように。
期末試験の傾向として、中間テストと違って読解問題がめちゃくちゃ多かったです。
しかも、授業で習ってない単語がわんさか出てくる出てくる。
これは日本人には有利ですが、漢字圏ではない人からすると地獄かもしれません。
私は漢字の意味はなんとなく想像ができるので全て解けましたが、そのなんとなくがいけなかったのかもしれません。
漢字の国の自分でも、正直仕事でしこたま日英文章を読み書きした眼精疲労の後に、さらに2時間も中国語の長文を読まされたのはきつかったです。
はい、言い訳death!!
中国語オンライン留学の総括
東華大学の良かった点
無料だった!
私は奨学生でしたので、無料であったことは本当に本当に良かったです!!
リンク先(⬇︎)の毎日留学ナビに載っている情報だと、東華大学の私が受けたコースは普通に受けたら20万円以上(授業料と出願料で10,600元≒214,000円)するようです。
先生の質が高い!
また、先生がプロフェッショナルで、今まで受けたどの先生よりも色々な面で最高でした!
特に近义词の解説がとてもわかりやすく、今までなんとなくで使っていた近义词の使い分け非常に明確になりました。
また、授業中に自分がどんなにへなちょこな発言をしても先生は必ず励まして褒めてくれました。
これは本当にありがたかったです。
後半クラスの人数が激減したことも、その分発言回数が増えて非常にお得感がありました(元々タダですが)。
使用ソフトが素晴らしい!
授業に使用しているClassInというソフトが本当に秀逸で、これがオンライン授業を何倍も良くしていると感じました。
ClassInで授業を受けた後にZoomやVoovなどで授業を受ける気には到底なれません。
変な宿題がなかった!
変な宿題というのは、Vlog作成などのことです。
他のクラスはVlog作成などの宿題もあったようですが、あれって、内容が薄い割には映像や音を入れるのに時間と手間がかかって忙しい社会人向きではないので、ぶっちゃけあまり好きではありません。
漢語橋の時一度やりましたが、やりだすとついつい凝ってしまったりして、相当な時間のロスにつながります。
でもいくら見栄えの良いものが出来上がっても、中国語の実力とは一切関係ありません。
今回は宿題には一切創作系はなく、ひたすら問題を解いて提出、作文を書いて提出、自分の小話(口語)を録音して提出するだけでした。
無駄なことに一切時間を割かなかったが本当に良かったです。
ただ、最後の方、先生が作文をあまり丁寧に見てくれなくなったのが少し残念でした。
最初はかなり丁寧に見てくれて、カラフルなフィードバックが送られてきていたのですが、中間テスト以降は本当にちらっと直す程度、もしくは一切青ペンなし状態で返ってきてしまっていました。
でも、無料なので!!!そこも我慢です。
タダの力は絶大なんです。
ネットでネイティブに添削してもらい、よりネイティブに近づけるよう自分で努力しました。
クラス授業なのに発言機会が多い!
これは最終的には片手ほどの人数のクラスだったので参考になるかどうかはわかりませんが、クラス授業でも発言の機会がたくさんあったことが良かったです。
これは以前、3週間だけ受けた淡江大学(台湾)のクラス授業(約15人)では考えられないことでした。
淡江大学のときは、大学の教室で実際に同じ空間での授業でしたが、3時間の授業で自分がクラス全員の前で発言する機会は1、2回しかありませんでした。
しかも本当に一言、二言くらい。
また、漢語橋の一番発言機会があった方のコースでも、東華大学ほど様々な角度から発言させてくれる豊かさはありませんでした。
発言回数も東華大学の方が5分に1回くらいマイクを開けている感じでした。
中には簡単なクイズのような質問もありましたが、大事なのは何度も口を開くことで自分も授業を能動的に聴いて参加しているという実感が得られること。
それが自信につながり、たとえ何度か失敗しても「面白かった」と思える結果になりました。
生徒を発言させるという点では班主任老师の力量が光っていて、誰かの発言が減ってきたなと気づくと、その人から発言させたり、授業の質問が難しすぎて答えられなかった人がいると、2コマ目の冒頭にその人に最近どう?と世間話で中国語をみんなの前で話させたりして、各生徒の発言量や回数のバランスを取っているようでした。
その一方で、素晴らしい発言や正しい答えにはトロフィーが先生からじゃんじゃん与えられ、毎回授業の最後には誰が1位か、最も多くポイントを獲得したか(トロフィー)を発表するというシビアな面もありました。
ちなみに先生からもらえるトロフィーはこんな感じです(下)。
このソフト本当に素晴らしい!
オンライン留学の良かった点
私は40代のおばさんですが、オンラインだったので、年齢差をあまり感じすぎなかったのが良かったです。笑
おそらく、若い人たちと実際に同じ物理空間にいたら、ファッションとか、お肌のハリとかの衰えが気になってしまっていたかもしれません!?
Voovと違ってClassInには美顔機能はないですが、お化粧さえしておけば、画面の粒子でシミはごまかせます。笑
首から下も映らないので、それも良かったかも。
お腹とか二の腕とか見られずに済んだし。。
卒業式(结业典礼)
余興
漢語橋の卒業式もそうなのですが、中国の大学は卒業式で余興(各自またはクラスの出し物)があります。
これ、もういい歳したおばさんには正直なところ、ちょっとめんどくさいです。
今回も例外ではありません。
クラスで色々話し合った結果、私はシャオジャンの歌をみんなで歌うことを提案したのですが、すんなり却下され(涙)、結果、別のクラスメートが提案した《一家人之名》(邦題:家族の名の下に)の配音(アテレコ)をすることになりました。
《一家人之名》は私も大好きなドラマで、キャラクターもよく理解できていたので、結果的には歌より良かったです。
配役を決めるとき、私は本当は李尖尖が良かったのですが、一番年上のおばさんが大人気なく先に「これやりた〜い」はNGかと思い、余裕かましていたら、どんどん役が取られて、私はなんと李爸(李お父さん)をやることになってしまいました。
このお父さん役がなかなか入り込めず、最初苦労しました。笑
しかもお父さんがデート現場を娘と息子(養子)に見つかって気まずい場面っていうなかなか感情移入しにくいシチュエーション。
しかも意外と早口!お父さん!
ただ、気づいてしまったのは、ドラマのセリフの練習は本当にいい口語の練習になるということ。
こんなにいい学習素材ありますか!っていうくらい、本当にいい材料です。
お父さんのセリフとシチュエーションと表情と一緒に一体化して記憶に残るので、もう同じ場面に出くわしたら絶対スラスラ話せるでしょう〜!!!
って、そんな場面は一生来ないかもですが。
少なくとも似たような場面では使えます。
しかも、自分が発した言葉のみならず、共演者のセリフまで知らずに覚えられるので、これは今後も続けていこうと思った次第。
ただ、声だけでも演じるって相当難しいですね!
知りませんでした。
老师(先生)にも表彰がある
面白いなとおもったのは、優秀な人が選ばれるのは何も学生だけではないという点でした。
卒業式では優秀学生ならぬ優秀教師が9人選ばれて発表されました。
9人も?と思われるかもしれませんが、今回卒業したのは500名弱でした。
これには物理的に現地の大学にいる人も含まれています。
今の上海のゼロコロナ感染対策上、現地学生も止むを得ず、オンライン学生との合同卒業式に参加する形となりました。
これだけの人数の学生がいるので、班主任がいて、助教も同じ数だけいるので、かなりの人数になりそうです。
嬉しかったのは、優秀教師の中に自分のクラスの担任の先生が含まれていたことです。
しかも、優秀教師代表スピーチをされていました。
やっぱすごい方だったんだ!
能力の高い先生に教わることができて、本当によかったです。
優秀学生(优秀学员)に選ばれました!
そして、なんと私も優秀学生に選ばれました。
これは素直に嬉しかったです。
頑張ったので。
そして、卒業式では優秀学生の代表スピーチをさせていただきました。
スピーチをする人はもっと沢山いると思っていたのですが、実際蓋を開けてみると、スピーチをしたのは現地クラスの代表1名と私の2名だけでした(優秀学生はもっと多くて十数名ほど)。
しかもオーディエンスが思っていたより多くて数百人単位だったので、
まずいなこれは・・・と。
そもそも、こんなに卒業生がいるとは聴いてないし!
人前苦手・・。
お恥ずか〜(*/ω\*)
私は4分くらいのスピーチを用意していたのですが、私の前にやった現地学生のスピーチの発音が綺麗(标准)すぎて、げげっ、今すぐスピーチ1分くらいに縮めた〜い!なんて衝動にかられましたが、もう出来上がっちゃってたので、どうにもなりませんでした。
キャ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
まあこうした変な汗をかきながらも、卒業式は無事おわりました。
いっつも最後までなんかあるorz
さいごに
東華大学のオンライン留学の体験はとても素晴らしかったです。
こんな充実した留学ができて、さらに無料なのです。
神ですか?
また来週から夏季コースが始まります。
今度は5週間の短いコースですが、こちらも奨学金がおりたので、約9万円のコースが無料です。
クラスもメンバーも変わるので楽しみです。
残念ながら、秋学期はオンラインは今のクラスより上のクラスが設置されないと参加できなさそうです。
とても悲しい。
締め切りは7月13日。
まだ間に合うので、ご興味のある方は是非参加してみてください。
きっと中国語話すのがもっと楽しくなりますよ。