マサイマラの朝は早いです。
カバの鳴き声がマラ川からブヒブヒ聞こえてきたかと思うと、別の日はテントの下の方でイボイノシシが暴れていました。
ネイチャーウォークに参加するには誓約書が必要
この日は早朝のゲームドライブが終わった後、マサイ族と一緒にネイチャーウォークをするツアーに申し込んでいて、どんな感じなのかワクワクしていたら、朝10時に迎えに来たのは、またしても、前日にマサイ村に案内してくれたジュリアスでした。笑!
前回のお話
ネイチャーウォークは、サバンナをマサイ族と歩きながら探索できるウォーキングサファリツアーです。
車での移動とは異なり、サバンナを歩くのは危険なため、敷地を出る前に誓約書にサインすることが必要です。
内容は、「万が一猛獣に襲われて死んでも文句は言いません」的なものです。
旅先でのこうゆう(死んでも知りません的な)署名は割と多いですが、一番現実味がある内容だったので、署名する前に文面を読みながら若干震えましたが、ここまで来て、じゃ、止めますというのも恥ずかしいし、そもそも多くの死人が出ていたらこんなツアー誰も参加せんわ!と自分を納得させてサインしました。
署名を終えて、オロナナの入り口までくると、銃を携えた護衛の人が合流しました。
ほっ、良かった!
丸腰ではないらしい!
護衛とはいえ、銃は一本しか持っていないので、少し前にサバンナで目の当たりにした雌ライオンの見事な連携プレーの狩りを思い出すと、若干背筋がゾッとする一方で、自分は肉食獣には襲われないという変な自信もありました。
シマウマやトピの肉肉した体に比べて、自分を含めて人間はあまり美味しそうには見えないはずだからです。
シマウマが比内地鶏のもも肉だったら、人間はきっと手羽先ぐらいにしか見えないと思います。
それにしても、草だけ食べて、どうやったらあんな丸々とした大きなお尻が出来上がるのか?
謎は深まるばかりです。
それに、ジュリアスが、肉食獣が来ていなさそうなところを歩くようにする!と言っていたので、安心でした。
広大なサバンナをしばらく歩くと、ディクディク(アンテロープ)がいました。
歩くのと車で移動するのとではやはり感じ方が違います。
大地を踏みしめると、アフリカにいるんだという意識がはっきりしてきます。
ケニア人はスタイル抜群の殿方が多い
二人の後をついていきながら、思ったのは、もし万が一、私が後ろで静かにチーターにさらわれても、気づかないだろうなということと、
ジュリアスと護衛の人は、二人ともすらっとしていて足が長く、走るのがとても早そうだなあということでした。
きっと危機が訪れて、3人で本気で走って逃げたら、私だけが逃げ遅れてしまうんだろな。。。orz
本当に生活中のマサイ族の人々に会う
高台を少し歩くと、対岸にマサイ族の人がいました。
前回紹介したマサイ村はかなりtouristyでしたが、この日出会った人はリアルでした。
棒を持っているから放牧中なのかな。
歩いていると、足元にはオブジェではない本物の動物の骨が落ちていて、大自然なんだなあと改めて感じます。
そして、上を見ると巨大な鷲が木の上に佇んでいます。
そして、なんだか若干機嫌が悪そうなウォーターバックさんがこちらの様子を伺っています。
まあ、食われはしませんが、ツノが鋭すぎてちょっと引きます。
でも、この二人がいるので大丈夫!
ジュリアスはシャイ系ですが、途中でカバやシマウマの前で写真をとってくれるなどしながら、いろいろ話してくれました。
日本についても知っていることを話してくれて、最後には打ち解けました。
シマウマはいつ見ても癒されます。
綺麗な縞模様ですが、人の指紋のように一頭一頭が異なる柄だそうです。
テクノロジーが進んだ今では、シマウマも人間と同じようにお尻の模様で生体認証ができそうですね。
2時間たっぷり歩いて、ウォーキングは終了。
チップを1ドル渡して部屋に戻ると、暑さでヘトヘトに。
この日もやっぱり自分のテントに戻って、外のソファでお昼寝をしました。
さて、このケニアシリーズも残すところあと3回となりました。
この次は私の第二の故郷オーストラリアか中国を旅した時の思い出を綴りたいと思います。
どっちにしようかな。
あ、そういえばカナダ編もまだ途中だったような。。
⑱に続く。
ケニアひとり旅は当時の日記に基づいて書いています。