晴れ女のわがままジャーニー(人生も旅も)

自由人です。やりたいことをやります。まず、やってみる。

地球一周の旅の通訳だったときの話(16)クルーズ旅行にまつわるエトセトラ

地球一周の旅の気まぐれシリーズ。

すみません、前回(15)を書いてから、恐ろしく経ってしまいました。

ごめんなさーい! (>人<;)

 

でも、どんなに時間が経っても、改めて文字に起こしているといろいろな思い出が蘇ってきて感慨深いです。

 

コロナのパンデミックが終わった今、この2〜3年間、海外に行けなかった分、やけくそになって旅行してやる〜〜!と思っているのは私だけではないはずです。

 

でも、それと同時に、3年間で体力も落ちちゃって、異国でちゃんとウロウロできるかな〜と心配になっている方も少なくないのではないでしょうか?

 

そんな方には、クルーズ旅行がオススメです。

 

今日は地球を一周したときのメリット/ デメリットとそれにまつわるさまざまな小話を書きます。

 

まずデメリットから先に挙げておきます。

  1. 海上での移動時間は最長で2週間もあるときがあり、陸が恋しくなる
  2. 最初、船酔いする(船酔いしない人もいます)、そして、陸酔いする
  3. ネットがつながりにくかった(当時のはなしなので、今はわかりません)
  4. 1箇所の滞在時間が短い
  5. 毎日食べ過ぎてしまう
  6. ひとりになりたくてもなかなかなれない
  7. 美容院が一つしかなかったので、そこの美容師と合わなければ、3か月間髪型をギブアップする必要がある
  8. 船にたまに変な客がいる
  9. 汽船リミット(寄港地で船に戻る時間)に遅れたら、容赦なく置いていかれる
  10. 海賊出没地域を通過するときは若干緊張が走る

などです。

この箇条書きで伝わると思うので、詳しくは書きませんが、今後記述がひょっこり出てくることがあるかもしれません。

それにしても短所だけで10個もある!

 

なんじゃー船旅、こわー!

 

と思ってしまったらゴメンなさい。

でも、なんでもいいところばかりじゃないですよね。

 

次に、船の旅の良いところをご紹介します。

クルーズ旅行の良い点

実際にクルーズしてみて気づいたメリットは以下の通りです。

重たい荷物を持って都市間を移動する必要がない!

欧米方面など、1週間以上の海外旅行は荷物が結構かさむものです。

空港などでよく見かける中型〜大型のスーツケースで出かけるのが主流ではないでしょうか。

滞在先が1箇所だといいですが、そうでない場合、個人旅行や中身がフリーのツアーなどは、自分で都市間を移動する際に自分でスーツケースを持っていかなければなりません。

こうした大きめの荷物の管理は思った以上に気を使います。

でも、クルーズ旅行なら、大きな荷物はすべて船の中にしまい、寄港地には小さなバッグやリュック一つで降り立つことが可能です

中には寄港地では手ぶらなんてツワモノもいるくらい。

では、船にはどのくらいの荷物を持っていくのかというと・・・。

荷物は自由に持って行ったらいいです!

但し、自分の部屋に収納できる量である必要があります

飛行機と違って、荷物を全て持ち歩く必要がないので、部屋にさえ入れば荷物の量に制限はありません。

ただし、他の人と共同の部屋の場合は、自分のロッカーや引き出し以外に荷物があふれると迷惑がかかりますので、その辺は大人として常識の範囲で持ち込みすぎないように必要があります。

参考までに自分の例を話すと、私はカナダ人の女の子との2人部屋で、そこに持ち込んだのは、普通の引っ越し用の段ボール箱3個大きめのスーツケース1つです。

ルームメイトのカナダ人がかなりの綺麗好きで荷物が少なく(これは珍しい例かも)、部屋の引き出しは全て私にくれたので、引き出しには仕事の資料や書類を入れましたが、着替えや衣類などはすべてロッカーか、ベッドの下に収納しました。

ベッド下にはスーツケース開いて入れられるスペースがありましたが、これは2人部屋の例です。

3人部屋や4人部屋などは2段ベッドなので、2人で1つのベッド下を分けることになります。

ですので、荷物が多い人は共同部屋ではなく家族とのプライベートの個室をとることをオススメします。

荷物の中身ですが、ランドリーサービスがあるので、Tシャツや下着などは最低限1週間〜10日分くらいでいいです。

でも、夜にパーティーやイベントなどがあるときのために、ドレスや正装も1着ずつくらいは持っていると便利。

また、船にはプールやジャクージもあるので水着もあったほうがいいです。

寄港地で泳いだりする場合もありますので、何かと短パンやビーサン、水着類は便利です。

スポーツジムもあるので運動着もあると便利。

私は忙しかったので、一度船でみんなでバレーボールをやった時に使ったくらいですが。

このほかは、通訳の仕事道具の辞書や資料、趣味のカメラ3台、各種レンズに、三脚、パソコン機器類などです。

スーツケース以外は全て宅配で事前に船に送ることが可能です。

自分がチェックインして船室に着くと、自分の荷物が部屋にすでに入った状態になっていました。

荷物の送り方などはジャパングレースから随時案内があるので、スムースでした。

出航セレモニーで気分を盛り上げてくれる

人生初の出航は、自分がスタッフの一員ということもあり、あまり浸る余裕はありませんでした。

でも、お客さんのはデッキに出てシャンパンセレモニー〜!

みなさんお酒を飲みながらなんだか楽しそう。

見送りの家族や友人に船の上から手を振ります。

テープが切られて、ああ〜船が離れていきますが、みんな名残惜しそうにずっと手を振ってくれていました。

これから3ヶ月半の長旅ですものね。

で、そのあとは、

大量の紙テープが切られて、足元に散乱。笑

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足元には紙テープが散乱

いよいよ出航です!

人生初の世界一周へ。

最初の夜はウェルカムディナー

船に乗った初日は、スタッフもお客さんもいろいろと忙しいです。

まず、避難訓練があります。

みんなライフジャケットを着て、避難の練習をひとおおり行いました。

そして、夜はウェルカムディナー。

普段よりも少しだけオシャレなコースメニューが出ます。

CCもお客さんと同じように3食食べることができるので、少しオシャレしてみんなでレストランの前に集合しました。

こうゆうのが普通の仕事と違って、楽しかったです。

船が目的地まで移動している間は部屋のベッドでぐっすり眠れる

飛行機の旅行だと、機内でなかなか寝付けないなんて事もあるかと思います。

でも、船はどんな安いお部屋でもベッドに横たわって寝ることができるので、飛行機とは比べ物にならないくらい効率的です。

そうして寝ている間に次の目的地に連れて行ってくれるからです。

ちょっとお部屋の話をすると、

私のようなスタッフが泊まる船内の客室は、お客さんが滞在するお部屋と違って船底のほうなので、窓がありません。

ベッドの下には隙間があり、そこにスーツケースが入れられます。

室内に洋服がかけられる縦長のロッカーが1人1つ与えられました。

船と客室の様子を見たい方はちらから⬇︎ 

www.pbcruise.jpちなみに、私が乗った昔の船のシャワーはこんな感じ。⬇︎

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シャワー

かなり殺風景ですが、今の船はもっと良くなっているはずです。

シャンプーやコンディショナーは使い放題でした。

普段からシャワー派の自分にとっては十分な設備。

繰り返しますが、これは最低レベルのお部屋です。

お客様のお部屋はこんな船底ではなく、上階のもっと広くて良いお部屋だったでしょう。

ただ、私のように通訳を昼夜やる身としては、普段からほぼ出ずっぱりで、夜寝る以外に部屋に戻ることはほとんどなかったので、部屋はこれで十分でした。

船の滞在目的はひとそれぞれ。

ぼっちで海を眺めたい場合は、バルコニー付きのお部屋に滞在すれば堪能できますが、特にこだわりがなければ、船のデッキからいくらでも大海原を満喫することが可能です。

ちなみにクルーズ中にはイルカやクジラ、トビウオの群れなどを見ることができましたよ。

一番びっくりしたのはトビウオの飛行能力(距離の長さ)でした!笑

次の国に着くまでに気分を盛り上げるイベントがあり、情報もゲット

また、各寄港地に着く前には寄港地紹介イベントもあります。

だいたい寄港地に着く2日前か前日くらいに、次に行く国はどんなところか、何が名物で何語を話して、注意事項は何か・・・などを教えてくれるイベントがあるので、是非参加しましょう。

例えば、南米などスペイン語圏に着く前には、簡単なサバイバルスペイン語講座をしてくれたりします。

実際にスペイン語通訳やスペイン語ネイティブも船に乗っているので、わからないことがあれば、いろいろアドバイスを聞いたりもできますよ。

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スペイン語講座で配られた資料

レストランでフォークやナイフとか欲しい時はこの上に書いてある単語を連呼するとよさそうです。

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スペイン語講座で配られた資料

「お腹がぺこぺこです」なんてフレーズ使わねーよ!

とお思いの方もいるかもしれませんが、

ピースボートには交流イベントなるものがあり、こうしたフレーズも意外と現地の人との交流で使う機会があるんですよ〜。

少しでもフレーズを知っておくと、楽しい思い出作りがし易くなります。

また、紹介イベントの他にも、目的地に着くまでの間気分が盛り上がるような各寄港地日なんだショーなども開催されます。

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タヒチアンダンスのショー

例えば、タヒチに行くまでの間はタヒチアンダンスのパフォーマーがショーをしたり、セネガルに着くまでの大西洋上ではラティールさんがアフリカのパーカッション楽器であるジャンベのレッスンやショーを行ったりしました。

イベントにはもちろん誰でも参加できます。

なので、寄港地に上陸する前は是非、これから行く寄港地について知ることができる紹介イベントに参加しましょう!

自分で散策する自信がなくても、数多くのツアーから選んで参加出来る

20以上ある寄港地の中には自分が初めて行く国もあります。

その国のことをよく知らなかったり、どこに行ったらいいのか不案内だったりすることも。

 

でも、安心してください!

 

「はいてますよ」

 

ではなく、

 

「寄港地ツアーがありますよ!!!」

 

というわけで、どの寄港地も一般的な観光ツアーから地元の人や文化に触れ合うことのできる交流ツアーなど様々なツアーが用意されています。

別途料金が必要ですが、参加してみると以外と面白いですよ。

各ツアーには通訳がつきますので、私も様々なツアーに同行しました。

個人的には交流ツアーがどれも一番面白かったです。

クルーズ寄港地のオプショナルツアーは交流イベントがオススメ

ということで、次に寄港地のオプショナルツアーについてもう少し詳しく書こうと思います。

各寄港地では、オプショナルツアーに参加して団体行動する人と、個人で自由に歩き回る人に分かれます。

オプショナルツアーは有料ですが、短時間で盛りだくさんのものが多いので、人気があります。

また、ピースボート特有だと思いますが、現地の人と実際に交流するツアーや社会科見学ツアーがあって、こちらもとても人気があります。

私は個人的には、後者の交流ツアーのほうがとても楽しくて思いで残ったので、オススメします。

普通の観光ツアーは後で自分で行けますが、現地の人々と実際に交流して一緒に食事したり、観光地を案内してもらったりするのは本当に楽しいですよ。

こちらは寄港地のオプショナルツアーのチラシの例です。

ここでは1ページしか載せていませんが、チラシの内容は本当はもっと下に長く続いていて、各寄港地ごとにだいたい10個〜20個くらいのツアーが用意されています。

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ウクライナのOPのチラシ

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フランスのOPのチラシ

このチラシは参加者全員に配られるもので、こちらを見てどこに行こうかと決めて申し込んだりするのもクルーズの楽しいところです。

通訳やスタッフもこの点では仕事とはいえ、楽しめます。

ブリッジツアー

船の旅は何も寄港地だけではありません。

船内のツアーもあります。

それがブリッジツアー。

Bridgeとは船橋のことで、船全体を操船する場所であり、航海士と操舵手が常に目を見張らせている場所です。

普段は入ることのない場所ですが、ツアーで入れてもらうことができます。

CCはこのブリッジツアーの通訳も交代で行いました。

余談ですが、船の右舷と左舷を英語でなんというか知っていますか?

右舷:Starboard

左舷:Portside

です。

左舷はLeft的な単語は見当たりませんが、着岸する側なのでなんとなく意味の想像ができますよね。右舷に関しては、も、なんだろ、星マークがいつも頭に浮かんじゃいます。

船の内部が見られる機会は貴重なので、もし参加できるようなら是非参加してみてください。

夜、星空見放題!!

これ、ほぼ説明いらないんじゃないかと思います。

よるデッキに出れば無数の星がみられます。

オススメは太平洋や大西洋の海のど真ん中あたりです。

夜ご飯は下手したら毎日2回食べられる!

これは私はさすがにやりませんでしたが、若い男子がよくやっていました。

船には夕食を提供しているレストランが主に2箇所ありました。

そのどちらに行っても夕食を食べることができます。

提供しているものは片方がコース料理で片方は丼モノなどの定食屋さん系のお食事でした。

気分によってどちらに行くかは自由ですが、育ち盛り!?の若者男子は両方をはしごしたりしていましたよ。

私は晩御飯2度よりは、その前に午後の遅い時間帯にアフタヌーンティーでクッキーとかお菓子も出るので、そちらに行ける時は行ってました。

終電を気にせずに朝方まで飲める

ご飯でもう一つ付け足し情報としては、船には居酒屋とバーがあります。

船の居酒屋さんなどで、船で出会った人たちと、飲みながら語り合うのも楽しいと思います。

そして、船で飲む醍醐味は、話が盛り上がったりして帰りたくないときでも、終電を気にせずに宴会を続けることができる点です。笑

自分の部屋には徒歩で帰ります。

誰にも迷惑かかりませんね。

船のイベントに積極的に参加すれば、たくさんのことが学べる

船ではショーなどのエンタメのほかに、大きなホールで著名人が講演したりすることもあります。

私たち通訳もこの大ホールの通訳がメインのお仕事と言っても過言ではなく、500人以上入るホールで行う通訳は、逐次も同通も必ず3人体制で行っていました。

環境問題や民族文化、戦争、核問題などのシリアスな題材を取り上げた講演もあるので、そこは、私たち地球が今直面している様々な問題について考えてみるいい機会です。

出航曲

私が一番思い出深いのはこれ。

出航曲です。

テレビ番組で懐かしいメロディーが流れると、その曲を聴いた当時の思い出や若かった自分を思い出して、気持ちが高ぶったり、懐かしい気持ちになることはありませんか。

この感じは、歳を重ねれば重ねるほどわかる方が増えると思います。

私にとってのそれがこちら。

www.youtube.comOne RepublicのGood Lifeです。

なぜジーンとするかというと、この曲が毎回ピースボートが寄港地を出航するときに流れていた曲だからです。

これは船では出航曲と呼ばれています。

出航する前にスタッフでどの曲にするか決め、毎回寄港地を離れるたびにこの出航曲が大音量で流れます。

この出航曲をBGMに毎回寄港地の思い出を乗せた船が港を少しずつ離れていくのです。

出航は夜の事が多いので、このBGMとともに

さようなら〜ありがとう〜と感謝の気持ちと、お別れしてしまうちょっと切ない気分が入り混じった中、港の人に手を振って大海原にまた出て行くわけです。

毎回この出航は感動的です。

特に現地の人との交流が深まったあとなどは(以前書いたモロッコ)、ウルルン滞在記ではないですが、黄昏そうになります。

そんな時に必ずかかるこの出航曲。

いつ聴いても青い大海原と澄み切った空が思い浮かぶ一曲です。

日の出と日没を水平線で見られる!

以下は、黄昏のイメージ(笑)

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ただ、現実はCC(通訳)は忙しいので、黄昏られるのはほんの数分。

それでも、旅が終わって何年経ってもこの曲を聴くたびに、世界中を船で旅したことをしみじみと思い出します。

船上結婚式

普通の結婚式はイヤっ!という方必読です。

船上で結婚できます。

実際、私が乗船中に船上で結婚したカップルさんがいました。

美男美女のカップルさんで、素敵な結婚式でした。

そして、船で結婚すると、証人はなんと船長さん。

他にはない特別なものになりますね。

私は結婚式司会進行の通訳として立ち会わせていただきました。

地球は丸いんだぞということを実感してみたくないですか?

地球を一周するまでは、なんとなくでしかわかっていませんでしたが、

やっぱり地球は大きくて丸かったです。

それを実感できただけでも

船に乗って良かったな〜と思いました。

飛行機の旅ではなかなか味わうことのできない果てしない海の上の体験は、本当に貴重でした。

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